小休止4

 どっと。  エドスとガゼルが一斉に笑い出して、場は一斉に盛り上がりを見せていた。  笑われてしまったアルバが顔を真っ赤にしてガゼルに反論する。けれど年齢差は則ち経験値の差、である。アルバが口でガゼルに勝てるはずがない。...

小休止3

 キョロキョロと、その背中は落ち着きなく周囲を伺っていた。  廊下の角で、その向こう側の様子をそうと分からないように見ているようだ。しかし彼の後方から見つめている双眸の存在にはまったく気づいている気配がない。  意識が前...

小休止2

 夕焼け小焼けの赤とんぼ  とまっているよ 竿の先  一面のススキヶ原にお前を見つけた。  草むらの中に埋もれるようにして、その中に一本だけ忘れ去られたように立っている小さな棒に向きあっている。その顔はとても真剣そうで、...