幸せについて本気出して考えてみた

 適当なタイトルを思いつかなかったので、手持ちのCDの中からポルノグラフィティの楽曲を借用。故にさしてタイトルに意味はなく。  ぼーっと考えていて、ぼーっと書いてみた小説です。お猿が犬の事を認めてやるから、もっと自分に自信を持て、と言いたかったのでしょうか。どうなんでしょう……(誰に聞いている)  阪神対巨人を連想して...

小休止5

 コトン、と彼は片手に抱いていたマグカップをテーブルに置いた。  少し温くなってしまっていたコーヒーの苦みが彼の口の中いっぱいに広がり、いつも以上に目立つ匂いのきつさも合わさって彼の眉目には深い皺が刻まれてしまっている。...

小休止2

 夕焼け小焼けの赤とんぼ  とまっているよ 竿の先  一面のススキヶ原にお前を見つけた。  草むらの中に埋もれるようにして、その中に一本だけ忘れ去られたように立っている小さな棒に向きあっている。その顔はとても真剣そうで、...

Paper

 緩い陽光に照らし出されたテラスは、庇の影に紛れて少しだけ気温が低くなっている。  まだ本格的な夏には遠く、幾分過ごしやすい天候が続いているが気温が低いのは日陰である以外にも、夜中中降り続いていた雨が止んだ事にも理由があ...

導きの手

 おちた。  ひろおうと、した。  つかまった。  つかまって、  それから?  それから……  身体中が、痛い。その上に、重い。  ずっしりと胸の辺りから腹にかけてのし掛かっている、まるで漬け物石のような重みに思い切り...

非具象的恋愛実証論・牛尾編

 5月4日の牛尾キャプテンがお誕生日を迎えるに当たって、書いたものです。ラストでキスシーンを入れるかどうかで30秒ほど悩みましたが、実際のところはどの程度のキスにするかで、悩んでいただけっぽいデス……(薄笑)  牛猿、と言っておきながらキャプテンの登場が遅いっすね。天国、人気者ですね。でも私は、彼はあの度を超えたギャグ...

jester

 独りで居るよりは、誰かと触れあってその温もりに安心していたい。  けれどその環境に慣れてしまったとき、失った時の喪失感はとても大きくて自分は酷く脆く砕けてしまいそうになる。  だから、求めないことにした。  温もりを手...