祈誓

 君の居なくなった後の世界なんか、想像出来ない。
 そう言った瞬間、彼はこちらがムッとするくらい、驚いた顔をした。
「なに、その顔」
 あまりにも露骨に吃驚されて、不愉快だと口を尖らせる。数秒間停止していた彼は、雲雀が本格的に怒りを爆発させようとしていると気付き、慌てて首を横に振って蟹歩きで左に逃げた。
 蟹、というよりは頭文字がGのあの黒い生物に近い。カサカサ言わせて部屋の角に退避した青年は、雲雀が近付いて来ないのにホッと胸を撫で下ろし、無理のある引き攣り笑いを浮かべた。
 それで誤魔化せると思っているのだろうか。益々険を強めた目で雲雀が睨むと、彼はまた大仰に肩を強張らせ、左頬を掻いて小さく頭を下げた。
「いや、あの」
「なに」
「ヒバリさんって、なんていうか。意外にロマンチス……うわあ、タンマタンマ!」
 途中まで言いかけて、彼、沢田綱吉は照明を反射して鋭く輝くトンファーに竦みあがった。両手を前に突き出して、それ以上後ろに進めないに関わらず、もっと距離を取ろうとして背中を壁に押し当てる。
 大声を張り上げて謝罪の言葉を連呼して、神に祈るポーズをも追加した彼に、雲雀は一気にやる気を削がれて腕を下ろした。
 取り出したばかりのトンファーを素早く収納して、両手を空にして腰に押し当てる。
「想像がつかないものを、そう言って、何が悪いの」
「いえ、別に悪くはないんですけど」
 沢田綱吉が、この世から消える。居なくなる。
 現実味を帯びてきた、否、それ以外に道が残されていない状況に陥っても尚、俄かには信じ難い。今この場で、当たり前のように存在している命が潰える日など、どうして思い浮かべられようか。
 けれど、最早他に手の施し用が無いのが実情だった。
「死ぬわけじゃないですよ。仮死、ですから」
「信用出来るの?」
 術が無い、道が無い。だからこうするのが、自分たちに残された、最良の選択である、と。
 それ以外に打開案が見付からない以上、納得が行かないことだらけではあるが、踏ん切りをつけなければいけない。やると決めた――やらねばならないと、そう誓ったのだから、今更撤回は不可能だ。
 それでも、まだ心に整理がつかない。
 突如この世に生れ落ちた、悪魔の匣。マフィアが脈々と受け継いできた指輪を媒介に具現化される、命の輝きに相当する死ぬ気の炎を糧として、様々な超常現象を引き起こす生物兵器たち。
 三人の科学者が中心となって開発され、そして現在も次々に増産されている匣の誕生は、謎に包まれたままだ。
 理論はあった。しかしあまりに突飛過ぎて、この先数百年経っても実現は不可能だと、そう囁かれていた技術だ。
 パンドラの匣を開いた者がいる、けれどそれが誰なのかは分からない。偶然の産物と呼ぶにはあまりにも数奇で、一部の人間にとっては都合が良すぎる事柄の連続。不可解なのに論理的に説明する事が出来ないお陰で、不自然なのに認めざるを得ない。
 だから誰もが首を捻りながらも、追求を諦めてしまった。これはこういうものなのだと、そこで思考を停止してしまった。
 綱吉だって、最初はそうだった。不思議な物が出て来たな、と、その程度にしか思わなかった。
「信用、出来ます。というか、信用するしかない」
「弱気だね」
「ヒバリさんこそ」
 何故。どうして。
 その些細な疑問を早々に放棄してしまう癖は、いつからついたのだろう。分からない事を分からないまま放置して、それで構わないと思えるようになったのは、いつからだろう。
 それが大人になった、という事ならば、綱吉の目の前にいる人物は、今でも心は出会ったあの日のまま、少しも変わっていないということだ。
 裏社会に忽然と現れ、あっという間にマフィア界を圧巻してしまった匣兵器。殆ど捨て値に近い額で取引されることもあって、規模の大小に関わらず、マフィアに属するものは我先にとこれを求めた。
 強い匣を持ち、強い指輪を有する者が次代の支配者になる。これまで日陰暮らしを強いられていた弱小組織はにわかに活気付き、大勢力を率いているボスクラスの人間は、豊富な資金力に物を言わせて世に流布する指輪を買い漁った。
 権力闘争が勃発し、血生臭い報告が日に日に増えていった。無関係な一般市民が巻き添えになる事件も頻発して、マフィアへの風当たりも徐々に強まろうとしていた。
 このままでは政府と戦争にさえなりかねない。ボンゴレリングを巡る動きも活発になり、不穏な空気が彼らの周囲にも広がり始めた。
 初代ボンゴレが悪魔と取引をして手に入れた、とまで言われているボンゴレリングは、数ある指輪の中でも最高クラスに認定されている。この世に七つしか存在しない指輪の付加価値は計り知れず、故に欲しがる輩はごまんとあった。
 金銭で取引を持ちかけてくる者、力ずくで奪い取ろうとする者。或いはボンゴレ十代目に近しい存在を誘拐し、これを取引材料にしようと試みる者まで現れた。
 綱吉、もしくはその守護者に直接交渉を持ちかけるなら、まだいい。しかしマフィアの闘争とは一切関係の無い人間まで容易に巻き込む準備がある連中とは、決して相容れない。許してはおけない。
「後悔してる?」
「してるって言ったら怒るくせに」
 よって、ボンゴレ十代目を継いだ日本生まれの青年の下した結論は、至極簡単だった。
 ツカツカと壁際に歩み寄り、綱吉の頭上に腕を置いた雲雀が琥珀を覗き込んで問う。黒水晶の瞳を真っ直ぐ見詰め返しての回答に、彼はふっ、と鼻から息を吐いて笑った。
 眇められた黒曜の双眸に、負けじと不敵な笑みで応じた綱吉は、前髪に触れてきた手を拒んで首を振った。
 ボンゴレリングの破棄、それも二度と再生できないまでに木っ端微塵に砕いて深い海に捨てるという暴挙。周囲への報告を全てが終わってからにしたのは、知らせれば反対されると分かっていたからだ。
 だから現在の正当なる所有者、ボンゴレ十代目とその守護者六名にのみ、この提案は示された。
 無論、守護者の中にも反対意見を述べる者はいた。いつだって綱吉の意見には頷くばかりだった獄寺が、最も強固に反対したのが、雲雀には意外だった。
 ただ綱吉は、彼の抵抗が一番強いと、最初から覚悟していたようだった。
 十代目の右腕には自分がなると、中学時代から手を挙げて、その目標を成し遂げた獄寺隼人。そんな彼だからこそ、この先戦いが激しさを増すだろう中でどうすれば勝ち続けられるかを考え、ボンゴレリングを所持し続けることが最良の策との結論に至ったのだ。
 十年来傍に居て、今になって綱吉が、いかに深くあの男を理解しているのかを教えられて、悔しかったのを思い出した。
 彼らの間には、自分たちとはまた異なる絆がある。信頼という名で結ばれた鎖を鋏で断ち切ってやるほど野暮ではないが、目の前で見せ付けられるのは、甚だ不快でならなかった。
 髪を撫でるのは諦めて、行き場の無くなった指先を泳がせた雲雀が嘆息する。額を掠めた呼気に首を竦め、綱吉はクスクスと笑った。
「ん」
 ここで笑われるのは心外極まりなくて、一瞬噛み付いてやろうかと考えて、止める。代わりに雲雀は、先ほど指で触れた場所に唇を押し当て、軽く吸い付いて離れた。
 不意打ちのキスに驚いて、綱吉は照れ臭そうに目尻を下げた。微かな湿り気を残す髪を左手で押さえ、恥ずかしそうに頬を赤らめて身を捩る。
 ボンゴレリングは失われた。綱吉の粘り強い説得に、獄寺も頑なに抵抗したけれど、この世で最も敬愛する相手に、彼がいつまでも逆らい続けられるわけがなかった。
 実際、現十代目守護者は、歴代守護者の中でも初代に引けを取らぬ強さを保持していた。指輪の損失による影響は大きかったが、だからといって急激に弱体化するような陳腐な組織ではない。
 ボンゴレに連なる数多の組織から上がった非難の声は、最初こそ大きかった。が、指輪と匣の威力にばかり頼る輩を次々に打破していく彼らの姿を前に、声は急速に萎んでいった。
 状況が変わったのは、ミルフィオーレファミリーが台頭し始めた頃に重なる。
 強力な指輪、強力な匣、そして強靭な精神力の持ち主。このみっつを揃え、急速に規模を拡大していった組織。
 まるで磁石に吸い寄せられる砂鉄のように、無数の指輪、匣が彼の組織に集められていく。弱小組織を次々に吸収して人員を増やし、版図を広げ、影響力はボンゴレに肉薄した。
 リングがあれば、という声が再び囁かれ始め、言い知れぬプレッシャーが綱吉たちを飲み込んだ。
 疑問を口にしたのは、雲雀が最初だった。
 どうして匣なのかな、と。
 他の組織に負けてはいられないと、ボンゴレ内部にも匣専門の研究機関は作られていた。しかしそこから得られる情報はどうにも漫然としていて、要領を得ない。白黒はっきりしないと気がすまない性格の雲雀が、痺れを切らして飛び出した結果、出来上がったのはボンゴレの外部機関、風紀財団だった。
 時期同じくして、綱吉に一通のメールが届く。スパムメールを模していたけれど、彼に宿る超直感が、これは違うとの判断を下した。
 一見しただけでは意味不明な文面でしかなかったが、ある法則を用いればきちんとした文章が現れる。日本語での、助けて、というメッセージ。痛烈な願いと祈りが込められた、簡潔すぎるまでのひと言に、魂が震えた。
 パンドラの匣を開いた男がいる。開かせてしまった青年がいる。
 世界中に飛び散った悪意、それによって流された涙の量は計り知れない。
 だが、御伽噺はこう結ぶ。
 希望が残った、と。
 入江正一からもたらされた情報は、即座に信じるには少々話が大きすぎて、悪戯かなにかかと勘繰らせるに充分な内容だった。けれどこれは信じられる、彼は真実を語っていると、綱吉の中に潜む何かがそう訴えた。
 ミルフィオーレファミリーを統率する白蘭が持つ、恐るべき能力。そして様々に分岐した無限とも言える平行世界の凄惨なる結末。
 外部に知られることなく情報をやり取りするのは、難しい。それでも何度か話をするうちに、綱吉の中で彼を信じたい思いが強くなっていった。彼の言葉に嘘は無く、待ち受ける陰惨な未来を回避するには他に術が無いというのも、痛いくらいに理解した。
 必要なのは、力。
 求められるのは、この世界から永遠に失われてしまったもの。
 即ち、ボンゴレリング。
 悪魔と取引をしているようだと、一度だけ思ったことがある。継承の儀で邂逅した初代ボンゴレも、似たような事を思った日があったのだろうか。
「明日の朝、日本を発つよ」
「え?」
 綱吉から離れ、彼に落ちる影を減らした雲雀が呟く。あまりにも抑揚に乏しい声であっさり告げられてしまったために、綱吉は何を言われたのか直ぐに理解出来なかった。
 明日。
 それは、定められた日。
 今やミルフィオーレの圧力を無視し続けるのは難しい。そして十代に渡ってマフィア界の頂点に君臨し続けたボンゴレが、にわか仕込みの新興勢力である彼の組織に屈することは、許されない。
 最も恐れていた戦いは、拡大の一途を辿っている。ミルフィオーレはボンゴレに属する人間を、ひとり残らず狩り尽くす準備に入った。
 抵抗に必要な四肢はもがれ、撃ち落とされた。自由を奪われ、その上で、降伏という選択肢を持たないボンゴレを守るにはどうすればよいのか。
 議論は尽された、答えは最後まで出なかった。
 勝敗は最早確定的で、十代目守護者の反抗など、象に挑む蟻のようなものだ。しかし、蟻とて鋭い牙を持つ。油断して噛まれて痛い思いをするのは、向こうだ。
 入江正一の証言が真実で、白蘭の望みが真ならば、彼はいずれ、どのような手段を講じようとも、過去よりボンゴレリングを呼び寄せるだろう。ならば、裏をかいて先手を打つ。ひとつでも多く、可能性を残すために。
 いつの間にか守る為の戦いが、勝つための戦いに変わった。
 信じる。信じたい。
 過去の自分たちの可能性が、この閉ざされようとする匣をこじ開けてくれるものだと。
「明日って、……そんな、急に」
 どうしてかと問う綱吉の顔色が、目に見えて悪くなる。雲雀の袖を掴もうとした手は空振りして、行き過ぎて背後の壁にぶち当たった。
「急じゃないよ。言わなかっただけ」
「同じです」
 雲雀にとってはそうでなかったとしても、聞かされていなかった綱吉には寝耳に水だ。
 明日は、綱吉がミルフィオーレに出向く日。そこで何が待ち受け、行われるのかを、雲雀も知らないわけが無い。
 否、雲雀しか知らない。
 今夜はきっと眠れないだろう。寸前まで一緒に居てくれるものだと、勝手に信じていた。同席は許されないとしても、せめてアジトを出るところまでは。
 それなのに、一方的に寄せていた期待は裏切られた。
「ヒバリさん」
「言っただろう。君の居ない世界が想像出来ないって」
「それは……」
「だから、自分を制御できる自信が無い。分かっていても、目にした瞬間、自分がどうなってしまうか、予想できない」
 綱吉の手が、また空を掻いた。恐る恐る伸ばして、今度はちゃんと雲雀の袖に届いて、カフスごと握り締める。その震える白い手を見下ろして、雲雀は一言一句丁寧に、区切りを多用して呟いた。
 分からない。想像出来ない。思いつかない。
 だから、一緒には行けない。
 明日は大事な日だ。全てが始まる日だ。
 その、やり直しの利かない重要なスタートラインを、雲雀自らぶち壊すわけにはいかない。
 綱吉は死なない。けれど、見た目はそれに準じる。
 動かなくなる。息をしない。瞬きもしない。言葉を発しない。呼びかけても、返事をしない。
 そんな彼を見て、冷静でなどいられるものか。
 雲雀が吐き捨てる。目は合わさない。顔を背け、何も無い足元を睨みつけている。
 綱吉は緩みかけた指に慌てて力を込め直し、袖ではなく、彼の手を取った。
 震えていた。自分よりもずっと。
「ヒバリさん」
「だから、明日此処を発つ。戻るのは、……いつかな」
 君の居ない世界に慣れるのに、どれくらいの時間が必要か。それさえも、まるで分からない。
「来る、でしょ」
「今の君じゃない」
「それは、まあ、そうなんですけど」
 きっぱり否定して首を振ると、綱吉は困った風に言って鼻の頭を掻いた。雲雀が爪で引っかかれ、ほんの少しだけ赤みを帯びた肌にもキスを落とすと、首を竦めた彼はほんの少しだけ泣きそうな顔をして、笑った。
 いずれにせよ、未来の為に雲雀の力が必要になるのは確かだ。彼が並盛に戻って、十年前からやって来るだろう少年達を導いてやらなければ、幼き子供達たちは八方塞がりに陥って、身動きすら取れなくなるに違いない。
 鍛えてくれる人が必要だ。厳しく接して、時代に勝つ術を直に叩き込める人は限られている。
「怖い?」
 握り合った手を額に置いて、体温を確かめて雲雀が呟く。前髪から覗く黒い瞳に自分が映る、そんな些細な出来事を幸せに感じながら、綱吉は小首を傾げた。
「怖いって言ったら、怒るでしょ」
「怒らないよ」
「嘘だ」
「僕も、同じだから」
 怖い。たとえ特殊弾だからと言っても、撃たれるのには抵抗がある。
 怖い。たとえ本当に死ぬわけではないと分かっていても、一時的にそれに近い状態にある彼を見て、平静ではいられない。
 怖い。もし過去からリングと共にやって来る少年らが敗北したら、どうなる。
 怖い。全てが終わった後で、この世界にひとり取り残されるかもしれないと思うと、足が竦む。
 不確定な未来を思って、そこに不安を抱かない人間などいるものか。
「それでも、俺は」
「分かってる」
 決意は揺るがない。絶対に成し遂げてみせる。
 繋いだ手の温もりを忘れないように、しっかりと心に刻んで、雲雀は頷いた。
 琥珀の瞳が和らぎ、淡い微笑みが雲雀を包む。直後にぷっと吹き出した綱吉に肩を竦め、彼は腰を屈めた。
 触れ合うだけの軽いキスを贈って、離れないままじっと見詰める。照れ臭さに負けた綱吉が身を捩って逃げるが、追いかけてもう一度、今度は右の瞼にくちづけた。
 仰け反ってまた逃げて、綱吉が声を立てて笑う。その間も、繋いだ手は離れなかった。
「ヒバリさんは、……何処に行くんですか」
「空、に」
「うん?」
「空に手が、届く場所に」
 片手を不自由にしたままターンを決めて、雲雀の腕の下から反対側に回りこんだ綱吉が問う。今日初めて聞く明るい声に、初めて雲雀は口篭もった。
 一度では聞き取れなかった綱吉が眉を顰め、顔を寄せて黒水晶の瞳を覗き込む。
 下から迫った彼を避けて、青年は頬を赤らめてぼそり、言った。
 綱吉はきょとんとして、瞬きを三度ほど繰り返した末、盛大に噴き出した。

 ジャングルかと見紛うばかりの緑溢れる中に立ち、彼は足元に横たわる大きな箱を見下ろした。
 蓋が外された棺桶の中は、見事に空っぽだ。此処に運ばれてきた当初は真っ白かっただろう花は乾き、どれも色を失って周囲に四散していた。
 中に人が納められていた形跡は、最早どこにも残っていない。彼の目に映るそれは、ただの張りぼてに等しかった。
「……」
 彼はやおら右足を後ろにやり、勢いをつけて棺桶を蹴り飛ばした。本体はかなり重く、あまり動かない。ゴン、と骨に響いた低い音が、彼の暴挙を咎めているようだった。
 居ない。
 ここにはもう、誰も居ない。
 パンドラの匣に残された希望は自ら翼を広げ、大空高くに舞い上がった。
「さて、行こうか」
 ひとり満足げに頷き、彼は枯れ草を踏みしめて天を仰いだ。踵を返し、ゆっくりと、そして着実に前へと歩き出す。
 今頃はきっと、道にはぐれた草食動物が、仲間を探して泣いている頃だ。
「早く帰っておいで」
 去りゆく間際、そっと囁く。
 声は届くだろうか。否、必ず届くと信じる。
 彼が信じたものを、ならば自分も信じよう。
「僕が空の色を忘れる前に、ね」
 握った拳を突き上げて、彼は目を閉じた。
 反撃の狼煙は、派手な方がいい。

2010/2/1 脱稿